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戦後ゼロ年 東京ブラックホール

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戦後ゼロ年 東京ブラックホール

[著] 貴志 謙介

発売日 2018年06月28日

単行本

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定価 1,870円(本体1,700円)

送料 110円

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商品紹介

「政治、経済、芸能、風俗、天皇制、日米関係……現代日本はすべてこの闇から生まれたのだ!!」――大根仁(映像ディレクター)

ヤミ市、隠匿物資、占領軍、地下政府、新興宗教、そして日本人立ち入り禁止の「東京租界」。焼野原となった占領都市TOKYOにいったい何が起きていたのか――。
CIA文書、GHQ検閲記録などの発掘資料を基に、1945年8月から翌年8月にいたる“空白の1年”を再構築する。
これまで語られなかった1年に分け入る、衝撃のノンフィクション。
2017年8月に放送され、話題を呼んだNHKスペシャルが待望の出版化!


「力のある人間がどんどん勝っていく。力とは何か。金です。金が力のときにはモラルなんてないですよ。得か損か。それがすべて」――田原総一朗(第一一章より)


「これからはズージャだぞって言うんです。ジャズやればサンドイッチなんかが食えるんだぞって……このひとことで人生が変わってしまった」――原信夫(第七章より)

序文より

 戦後の東京にまつわるいくつもの歴史の断片がひとつの像を結びつつあったとき、真っ先に脳裏に浮かんだのは、ブラックホールということばだった。莫大なエネルギーを一点に凝縮させ、周囲の時空をゆがめる強力なパワーを持つブラックホール。そこからは外へ一切情報が出てこないため、内部の構造を知ることができない。
 ヤミ市、東京租界、地下政府、軍の隠匿物資、皇居、そして占領軍――。
 戦後ゼロ年の東京には、いたるところに、ブラックホールが存在していた。いずれも、戦後日本の時空をゆがめるほどのすさまじいパワーを持ち、その内部には、容易にはうかがい知れぬ謎、秘密、謀略が詰め込まれていた。
 この本では、戦後ゼロ年の東京、すなわち、一九四五年九月のマッカーサーによる東京進駐から始まって、翌年の夏、敗戦一周年を迎えるまでの虚脱と狂乱の一年間を、おおむね時の流れに沿い、追体験していく。そして、新たに発掘された資料や映像を手掛かりとして、いままで視界をさえぎっていたブラックホールに分け入り、戦後ゼロ年の時空を俯瞰するパノラミックな透視図を作ってみたいと思う。
 もし、その透視図を現在の東京の姿と重ね合わせることができれば、なぜ日本社会がこうなっているのか、その仕掛けがおのずから透けて見えてくるに違いない。
 戦後ゼロ年の「東京ブラックホール」には、時空を超えた通路がある。
 おそらくその通路は、七三年後のいまに直結する、秘密の抜け道になっている。

目次

第一章 東京はパラダイス 
第二章 ヤミ市のからくり
第三章 隠匿に狂奔するエリート
第四章 だれも焼け跡暮らしを覚えていない
第五章 国家が女を“いけにえ”にした
第六章 占領軍を食う成金紳士
第七章 狂乱の「東京租界」 
第八章 踊る聖女と「ミスター天皇」
第九章 アメリカに寄生した「地下政府」
第一〇章 CIAから見た、右翼の親玉
第一一章 ヴェガスの幻、上海の夢 
第一二章 犯罪都市・地獄篇
第一三章 一九四六年五月、皇居乱入
終章 それから

商品情報

発売日
2018年06月28日
価格
定価:1,870円(本体1,700円)
判型
四六判
ページ数
320ページ 別丁両観音付き
商品コード
0081748
Cコード
C0095(日本文学評論 随筆 その他)
ISBN
978-4-14-081748-3