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世界は切り取られてできている メディア・リテラシーを身につける本
メディアは「現実」を伝えているのか? 統計やグラフはどのように読めばいいのか? 動画やコンテンツを作る上でトラブルを避けるにはどうすればいいのか? 日常に浸透したAIとどのように付き合うべきか?―― 新聞やテレビに、YouTube、ネットのクチコミやAIまであらゆるメディアに囲まれ、誰もが発信者になれる現代。あふれかえる情報に惑わされず、偏見や差別を回避し豊かな社会を目指すための、メディア社会に生きるすべての人に向けたメディア・リテラシー入門書。
わたしたちは今日、送り手と受け手を媒介する「メディア」に取り囲まれて生活している。朝起きて日々のニュースを知るSNS、テレビや新聞自体がメディアなのはもちろん、ニュースの中に載っている統計や写真も、「現実」をある視点から「切り取り」強調してメッセージを伝えている時点である種のメディアである。
日常生活を送りながら、日本や世界の出来事を知り、遠くにいる人とコミュニケーションを取るためにメディアはこの上なく便利かつ必要不可欠なもの。しかし、メディアが現実のすべてをそのまま伝えるものではなくある視点から切り取って伝える以上、「どのように切り取られているのか?」「何が伝えられていないのか?」「テレビや新聞、インターネットそれぞれのメディアとしての特性とはなにか?」を常に考えること、すなわちメディア・リテラシーを身につける必要がある。
さらに、誰もが気軽に発信者になれる今日、著作権を侵害したり、不適切なレビューや口コミを投稿しトラブルに巻き込まれないためにも、受け手だけでなく送り手としてもわたしたちはメディア・リテラシーを身につける必要がある。
そこで本書はテレビニュース、統計、新聞、YouTubeなどの動画投稿サイト、メディアが伝える虚構と現実、知らず知らずのうちにわたしたちの中にあってメディアが増幅しかねないステレオタイプ、真実そのものと誤解されがちな写真、広告やキャッチコピー、フェイクニュース、誰もが投稿できる読者投稿サイトやSNS、映像の編集のされ方、著作権、日常生活で用いられているAIなどさまざまなテーマと角度からメディア・リテラシーを捉え、論じている。このようなことから、本書は5つの柱――「勝手な思い込みによる混乱や争い、偏見や差別を回避する」「権力が暴走しないよう監視して民主主義を守る」「当たり前になっている固定観念に疑問をもつことで人の生きづらさを解消する」「当たり前になっている固定観念に疑問をもつことで人の生きづらさを解消する」「新たな文化を創造することで人の心を豊かなものにする」――から構成され、読者がより俯瞰的な視点をもってメディアのあり方をみつめ、メディアとの関係を問いつつ自ら考え、実践していくことを目指している。