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挑み続ける力
井山裕太、羽生善治、三浦知良、坂東玉三郎……『プロフェッショナル 仕事の流儀』登場の後、10人のプロフェッショナルはどのような課題に直面し、どう乗り越えたのか?変転めまぐるしい時代、信念を貫く秘訣とは何か?仕事を取り巻く環境の悪化、加齢、そして東日本大震災……。困難のなかで志を持続し、限界に挑む彼らの軌跡を、はじめて明かすヒューマンドキュメント。
NHKの人気番組「プロフェッショナル 仕事の流儀」は、今年で放送開始から10年が経ちました。番組と連動した新書シリーズも5冊目になります。これまでは、プロフェッショナルたちによる珠玉の言葉集といった内容でしたが、今回はこれまでに番組登場した300人余りのプロフェショナルの中から視聴者から特に反響の大きかった10人に絞り、彼らのこれまでの生涯をヒューマン・ドキュメントとしてまとめました。
リゾート業界に“革命”を起こし続ける星野リゾート社長の星野佳路さんの組織マネジメントの要諦とは?
世界的建築家・伊東豊雄さんが東日本大震災を機に達した新たな境地とは?
「奇跡のリンゴ」で時の人となった木村秋則さんが東京オリンピックに向けて今考えている新たな「野望」とは?
歌舞伎界を代表する不世出の女形、人間国宝の坂東玉三郎さんの知られざる一面にも肉迫します。
将棋界の第一人者・羽生善治さんと囲碁で史上初の7冠を達成した井山裕太さんの二人には、人工知能時代における棋士の在り方について率直に語ってもらいました。
世界最年長のプロサッカー選手“キング・カズ”三浦知良さんは、Jリーガーを辞めた後やってみたい今も変わらない“夢”について話してくれました。
そのほか、かつて英国ロイヤルバレエ団でトップをつとめたバレリーナ・吉田都さんの50歳での復活、戦後最大の負債を抱えて会社を倒産させた経営者・坂本幸雄さんのどん底から再起、リバビリのスペシャリスト・藤原茂さんが東北の被災地の子どもたちの目を輝かせるために行っているユニークな実践など、どれも読み応えのある内容です。
10のストーリーのどれもが、単なるサクセス・ストーリーではありません。プロフェショナルたちが、様々な困難に直面しながらも、それをどのように乗り越え、新たな挑戦を行う心境へとたどり着くことができたのか。彼らの、現状に満足せず常に限界に挑み続ける強い信念はどのように培われたのか。
人生の転機を迎えたときに、参考にしてみたり、気が楽になったり、勇気づけてくれたりするような、あなたに合ったエピソードがきっとあるはずです。ぜひご一読ください。
(NHK出版 伊藤周一朗)