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大乗仏教

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NHK出版新書 572

大乗仏教 ブッダの教えはどこへ向かうのか

[著] 佐々木 閑

発売日 2019年01月10日

新書

在庫あり

定価 946円(本体860円)

送料 110円

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商品紹介

仏教学の第一人者が、「対話」から大乗仏教の本質に迫る!

般若経、法華経、華厳経、浄土教、密教……。「自己鍛錬」を目的にした釈迦の仏教は、いつ、どこで、なぜ、どのようにして、「衆生救済」を目的とする大乗仏教へと変わったか? そして、その教えはどこへ向かおうとしているのか?別冊NHK100分de名著「集中講義 大乗仏教」を大幅改訂し、大乗仏教一五〇〇年の常識を覆す「大乗起信論問題」の顚末を新たに書き下ろした、究極の仏教概説書。

目次

    はじめに

第一講 「釈迦の仏教」から大乗仏教へ
    大乗仏教はお釈迦様直伝の教えではない?
    自分を救いの拠り所と考えた「釈迦の仏教」
    外部の不思議な力を拠り所と考えた大乗仏教
    お釈迦様の生涯と仏教誕生のプロセス
    仏教拡大の理由とは?
    部派仏教が仏教の多様性を生んだ
    論理的に正しければ、それは釈迦の教えである
    大乗仏教の最終目標は「ブッダになること」
    世界には何人ものブッダがいる?
    会えないブッダに会うための方法を考える

第二講 般若経──世界は「空」である
    大乗仏教の最初の経典
    私たちは前世ですでにブッダと出会っている
    善行で輪廻は止められるのか?
    お釈迦様が説いた「空」
    世界の構成要素すらも実在しない
    となえなさい、書きなさい、広めなさい
    「空」の概念を証明した龍樹
    多くの人を救う「神秘」という力

第三講 法華経──なぜ「諸経の王」なのか
    日本の宗派に影響を与えた「諸経の王」
    すべての人々を平等に救う「一仏乗」
    方便としての「初転法輪」
    三車火宅の喩
    ただひたすらにお経のパワーを信じなさい
    死んだふりをしたお釈迦様
    大乗経典は「加上」して作られていった

第四講 浄土教──阿弥陀と極楽の誕生
    なぜ浄土教は日本に広まったのか?
    時間軸ではなく空間軸の広がりに注目した
    菩薩修行に最も適した仏国土──極楽浄土
    仏道修行で世界を変えた阿弥陀仏
    「南無阿弥陀仏」をとなえるだけでいい
    浄土教のもととなった『阿閦仏国経』
    目的が「悟り」から「救われること」へと変わった
    宗教に正しいも間違っているもない

第五講 華厳経・密教──宇宙を具現するブッダ
    『華厳経』の象徴である「奈良の大仏」
    菩薩行を説く「十地品」と「入法界品」
    一は即ち多であり、多は即ち一である
    宇宙そのものを具現化した毘盧遮那仏
    「鎮護国家」と結びついた経典
    『華厳経』と結びついて教義を確立した密教
    「自分が仏である」と気づくことが大切

第六講 大乗涅槃経・禅──私の中に仏がいる
    インド仏教衰退の謎
    変容を許したことで仏教はアイデンティティを失った
    すべての人は生まれながらに「仏性」を持っている
    「一切衆生悉有仏性」を説いた大乗『涅槃経』
    自分の中にいるブッダに気づく
    禅とは「信仰」ではなく「修行」である
    臨済、曹洞、そして黄檗
    「侘び寂び」と質素は別もの

第七講 大乗仏教のゆくえ
    日常の生活のすべてが修行である
    「律」を取り入れなかった日本の仏教
    鈴木大拙と「日本仏教」
    すべての宗教は「こころ教」に一元化されていく
    本物の宗教とは一人残らず幸せにすること

補 講 今も揺れる大乗仏教の世界──『大乗起信論』をめぐって
    「フェルマーの最終定理」が証明されるまで
    「世親二人」説が仏教哲学研究の発展を生んだ
    『大乗起信論』の作者は馬鳴ではない
    望月信亨と宇井伯寿の論争
    百年の難問を解いた二つの鍵
    『大乗起信論』パッチワーク説が与える影響

    おわりにかえて──「仏教とは何か」を知ること

商品情報

発売日
2019年01月10日
価格
定価:946円(本体860円)
判型
新書判
ページ数
280ページ
商品コード
0088572
Cコード
C0215(仏教)
ISBN
978-4-14-088572-7