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宅地崩壊

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NHK出版新書 582

宅地崩壊 なぜ都市で土砂災害が起こるのか

[著] 釜井 俊孝

発売日 2019年04月10日

新書

品切れ

定価 990円(本体900円)

送料 110円

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商品紹介

地震や豪雨による都市部での宅地災害は、天災なのか──

想定外の豪雨や地震で起こる、地すべりや土砂崩れなどによる都市域での宅地被害を、私たちは防ぎようのない自然災害だと思いがちだ。しかし、「持ち家政策」を推進してきた、戦後日本の宅地開発に伴う社会・経済史的背景とその開発工法をたどると、隠れていた真実が見えてくる─。「他人事」と看過できない現代日本の宅地の危機を、斜面防災の第一人者が解き明かす、括目すべき一冊!

目次

    はじめに

第1章 宅地崩壊の時代
  1 崩れる宅地
    宅地崩壊の起きる場所
    現代版「分家災害」
    天災か人災か

  2 郊外の誕生と土石流・崖崩れ
    繰り返される土石流災害
    戦国時代の西日本豪雨災害
    都会の土石流
    関東ロームと泥岩の崖
    崖崩れの種は尽きまじ──「マサ」の関西

    コラム1 弥生の村を襲った「熊本地震」

第2章 遅れてきた公害
  1 宅地崩壊の萌芽
    警告されていたリスク
    最初の犠牲者──一九六八年、青森
    谷埋め盛土地すべりの再発見──一九七八年、仙台
    集団の正常性バイアス

  2 相次ぐ大地震による被害
    山の手ブランドの震災──一九九五年、阪神間
    全国区になった谷埋め盛土地すべり
    全村避難の陰で──二〇〇四年、長岡
    官僚たちの志──宅造法改正
    既視感の災害──二〇一一年、仙台・福島
    地すべり対策の効果と限界
    火の国の宅地崩壊──二〇一六年、熊本
    夢と産業の盛土
    北の大地の宅地崩壊──二〇一八年、北海道
    ハスカップの町の宅地開発
  
    コラム2 台湾の宅地崩壊

第3章 盛土のミカタ──異常気象と崩壊のメカニズム
  1 異常気象と盛土
    泡盛の島の谷埋め盛土
    迫りくる住宅
    道路盛土あるいは補強土壁というリスク
    残土斜面というリスク
    残土ビジネス──さまよえる建設残土

  2 地下で何が起きているのか──宅地崩壊のメカニズム
    地下の集水地形
    盛土も疲労する
    どこで滑るか
    測ってなんぼ
    人も盛土もメンテナンスが大事
  
    コラム3 原発事故と谷埋め盛土

第4章 ゆらぐ「持ち家社会」──宅地崩壊の背景
  1 「持ち家社会」の形成と副産物
    「持ち家」のテーゼと冷戦
    デベロッパーとハウスメーカーの勃興
    土地本位制
    現代住宅と林業の衰退──花粉症と流木の起源

  2 「持ち家社会」の諸問題
    擁壁と生活
    斜面所有のリスク
    谷埋めマンション
    傾斜地マンション
    溜池と日本人
    元溜池住宅地の災害
    田舎暮らしの必需品
    宅地のキラキラネーム
    隣の盛土──「大規模宅地盛土分布図」の意義と矛盾
    重金属に汚染された盛土
    猛獣になった日本人
    ある里山の行方──里山コモンズの夢と挫折
    「バラ建ち」の郊外とPDCA
    黄昏の都市計画
    重層的モラルハザード
    福島・札幌事件──行政と学会の距離
  
    コラム4 タワマンの憂鬱

第5章 わが家の生存戦略
  1 「未災」ということ
    蒸発する責任
    崖っぷちの専門家
    サステイナブル不動産業
    自主防衛する住民たち
    地学の時代
    命の地図
    リスクと税金
    未災学の可能性

  2 輝く斜面防災都市
    「免れる」都市の都市計画
    防災と生態系
    官能の斜面住宅──建築における「野生の思考」
    等高線都市
    コラム5 「沢マン」の愉悦
  

商品情報

発売日
2019年04月10日
価格
定価:990円(本体900円)
判型
新書判
ページ数
272ページ
商品コード
0088582
Cコード
C0236(社会)
ISBN
978-4-14-088582-6