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有機の菜園12か月
家庭菜園でできる自然まかせの有機栽培を、理論から実践まで、登場人物のユウキくんと佐倉さんの会話で紹介する1冊。自然まかせで育つ野菜は、特に大きくなく、収穫量も多くもなく、甘みも控えめだが、野菜本来の姿は美しく、おいしい。さぁ、ユウキくんと佐倉さんと一緒に、生き物を守る野菜づくりを始めよう!
「ユウキくんからのメッセージ」
この本は僕、ユウキが、市民農園で知り合った佐倉さんに有機栽培を学びながら成長していく物語。1章「有機菜園の12か月」は畑での記録。季節の移ろいにそった農作業、自然界のしくみがわかるよ。栽培を始める前に読んでみて。2章「有機のチカラで育つ野菜たち」は野菜20種類の育て方。最初にある「基本の作業」が大事なので、それを頭に置いて栽培をスタートしよう。3章はプランターでの有機栽培。限られた量の土でも畑のように命を生かした栽培ができるよ。
「佐倉さんからのメッセージ」(「はじめに」より抜粋)
植物は太陽と光と水と二酸化炭素からデンプンをつくることができます。この光合成を行うことで、植物は栄養的に自活できています。また、光合成による有機物の生産は単に植物の自給自足だけに留まらず、動物や微生物の生きる基盤となっています。この自然界のしくみによって生き物が存在し生態系が保たれます。
〈中略〉
自給やさまざまな楽しみのためにする家庭菜園では、自然にまかせるのもよいと思います。今でもそのような野菜づくりは、里山を利用した農業などで見ることができます。それは季節の移ろいにそった「時機」を得た農作業と、その土地に合った野菜(品種)の選択が基礎となっています。
本書の菜園では、生き物が生きやすいように、生態系の攪乱を招く耕転、栄養過多につながる施肥を行わず、草や小動物、微生物による養分の循環と蓄積を助けます。そして、適切な「時機」にタネや苗を土に下せば、野菜はおのずと育ちます。野菜も植物ですから心配はいりません。