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10歳から身につく 問い、考え、表現する力 僕がイェール大で学び、教えたいこと

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電子版

NHK出版新書

10歳から身につく 問い、考え、表現する力 僕がイェール大で学び、教えたいこと

[著] 斉藤淳

配信開始 2014年09月12日

電子書籍

ストアにより価格が異なります

商品紹介

イェール的大でつかんだ「勉強好き」になる方法、全部教えます!

田舎の公立学校からアイビーリーグの先生へ。政治学者、元衆議院議員の顔も持つ著者の願いは「日本の子どもに学ぶ喜びを伝えたい」。先行き不透明な時代を生き抜く、不動の「学ぶ力」をいかに身につけるか。大人はそれをどうサポートすべきか。教養教育の名門イェール大学で学び教えた10年間の経験と実感を込めた、渾身の「子どものためのリベラルアーツ」指南書。教育に関わるすべての人に。

 本書は、本気で「日本の教育を変えたい」と思い続けて国会議員にまでなったひとりの教育者が、自らの経験をふまえて「日本のどこに住んでいても、有名な学校に通っていなくても、その気にさえなれば、やり方さえわかれば、いくらでも学べる、伸びることができる」ということを伝えたくて書いた本です。教養教育の名門・米国イェール大学で学び、教えた10年間の経験は、その信念を確かにし、実践的な教育法に結実させました。
 本書の著者、斉藤淳さんが考える「学力」とは、ペーパーテストで高得点をとる能力だけではありません。文字通り「学ぶ力」です。すでにこの世にある知識を覚え活用するだけでなく、新しい問いを見つけ出す力、継続的に学び続ける力、学ぶことを楽しめるような力です。それは、「生きる力」の勉強版といっていいでしょう。
 たとえば、自由研究が宿題に出たら、「何をやったらいいかわからない」と困るのではなくて「何でもできる!何をしよう?」とワクワクするような自由な感性です。ある本を読んだら、もっともっと知りたくなって、読みたい本がありすぎて時間が足りない!と思うような知的好奇心です。そして、自分の考えをきちんと組み立てられる論理的思考力、相手に「伝わるように」伝えることのできる表現力と想像力です。
 「偏差値をあと5上げるのが緊急課題なのにそんな抽象的なことをいわれても」と思われる親御さんもいらっしゃるでしょう。気持ちは痛いほどわかります。私自身も受験生の母親でしたから。でも、ちょっと考えてみてください。どうしてお子さんに「勉強しなさい」と言うのですか? 競争の激しい世の中で生き抜いていってほしい、自分が願う道を歩んで幸せになってほしいと願うからではないですか? せっかく時間とコストをかけて勉強させるなら、受験が終わったあとも社会人になってからも役立つ勉強法をなるべく早いうちに身につけておくほうがいいと思いませんか?(ちなみに、受験のために意味もわからず詰め込んだ時事用語やつるかめ算の解法、わが子の場合、のど元過ぎれば秒速できれいさっぱり忘れました)。
 大学教授のように専門的な知識を持っていなくても、親をはじめ身近な大人ができることはたくさんあります。むしろ、本格的に学問をする前に、勉強の仕方を身につけたり、勉強好きになるには、周囲でサポートする大人のちょっとした声かけ、はたらきかけがとても重要だということが本書を読むとよくわかります。
 そしていま、本書の編集を終えて思うことがふたつあります。
 ひとつは、日本の学校に、斉藤さんのような授業をする先生が増えればいいなということ。生徒の考えや「伝えたい」という意欲を引き出すようにはたらきかけつつ、先生自身も心底楽しそうに教えてほしい。いまでも素晴らしい先生はたくさんいらっしゃいますが、自分の子ども時代を振り返っても親として見ていても、生徒は「正解」を言わなければならないとプレッシャーを感じているし、教室にはディスカッションの時間が圧倒的に足らないなと思います。正解がない問題を考えることに慣れること、違いを認められること、人と違うことをおそれないことは、これから外国の人たちと一緒に学んだり働いたりすることが増えるであろう子どもたちにとって、今後決定的に大切なことになるでしょう。
 もうひとつは、もう一度学び直したいなということです。最初原稿をいただいたときには、正直言って「これは子どもの受験前に読みたかったな」と思いました。ここまで明確に「学ぶことの意味」を説いてくれる本と出会っていたら、受験させるにしてもさせないにしても、もっと自信をもってわが子と向き合えたのにと思ったのです。しかし、執筆の過程で教育や子育てをめぐって何度も斉藤さんと議論するうちに、彼の「学ぶのって楽しいよね!」オーラに染まって、いつのまにか私自身が「もっと学びたい」と思うようになっていました。
 タイトルには「10歳から」と冠しましたが、上限はありません。お子さんの教育のために本書を手にとられた方も、パラパラめくるうちにご自分のほうが夢中になってしまうかもしれません。そうなったらしめたもの。ぜひ、親子で「自ら学ぶ楽しみ」を見つけてください。
(NHK出版 福田直子)

目次

序章 「グローバル時代」に必要な知力とは
第1章 日本の子どもが得意なことと苦手なこと
第2章 「問う」ための環境づくり
第3章 「考える」ための学問の作法
第4章 「表現する」ための読書法
第5章 「学問」として各教科を点検する
第6章 英語を学ぶときに覚えておいてほしいこと

商品情報

配信開始
2014年09月12日
価格
ストアによって異なります
データ形式
epub/xmdf
JP-eコード
1408843901000000000i