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治療困難とされてきた統合失調症の実像の解明、阪神・淡路大震災における被災者の心のケアなど、常に人々の苦しみに寄り添い続けた精神科医・中井久夫。優れた文筆家でもあった彼は、一般の人にも響く瑞々しい言葉で記された論文をはじめ、精神科医としての観点で綴られたユニークなエッセイ、医学書にとどまらず詩作品でも高い評価を受けた翻訳など、実に多彩な著作を残している。その中から『最終講義』『分裂病と人類』『治療文化論』『「昭和」を送る』『戦争と平和 ある観察』の5つの著作を紐解いて、そこに込められた独創的な文化論や平和論から、人が社会生活を営む本当の意味について考える。
チャンネル | 放送日 | 放送時間 |
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Eテレ(本) | 月曜 | 午後10:25~10:50 |
Eテレ(再) | 水曜 | 午前5:30~5:55 |
Eテレ(再) | 水曜 | 午後1:05~1:30 |
精神科医。1961年、岩手県生まれ。医学博士。筑波大学大学院医学研究科博士課程修了。爽風会佐々木病院等を経て、筑波大学医学医療系社会精神保健学教授。専門は思春期・青年期の精神病理学、病跡学、ラカンの精神分析。一方で、時事問題から文学、美術、音楽、サブカルチャー全般に及ぶ評論活動を行う。著書に『ひきこもりはなぜ「治る」のか? 精神分析的アプローチ』『「ひきこもり」救出マニュアル 実践編』(以上ちくま文庫)、『母は娘の人生を支配する』(NHKブックス)、『オープンダイアローグとは何か』(著訳、医学書院)ほか多数。『心を病んだらいけないの?』(與那覇潤氏との共著、新潮選書)で第19回小林秀雄賞を受賞。