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自らの五感を総動員しモダニズムの手法を駆使した『痴人の愛』、伝説・歴史・伝統芸能を通して「母なるもの」への限りなき憧憬を描く『吉野葛』、自ら目を突き愛する者と同じ盲目になることで純度の高い関係に到達する『春琴抄』、厠や障子、金屏風など日本ならではの建築や調度品に現れる美に迫るエッセイ『陰翳礼賛』。谷崎の代表作4作品を読み解くことで見えてくる、谷崎ワールドの豊饒さとは? 人が逃れられない欲望や性的倒錯、愛するものへの妄執といった愚かさをむしろ慈しみ、とことん凝視する姿勢から結晶化した独自の作品群は、海外からも注目されるマスターピースとしていまも燦然と輝く。
チャンネル | 放送日 | 放送時間 |
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Eテレ(本) | 月 | 午後10:25~10:50 |
Eテレ(再) | 水 | 午前5:30~5:55 |
Eテレ(再) | 水 | 午後0:00~0:25 |
1961年3月13日東京都生まれ。東京外国語大学外国語学部ロシア語学科卒業。小説家。法政大学国際文化学部教授。83年、大学在学中に『海燕』掲載の『優しいサヨクのための嬉遊曲』でデビューし、芥川賞候補作となる。候補6度は最多記録。小説に『夢遊王国のための音楽』(84年、野間文芸新人賞)『彼岸先生』(92年、泉鏡花文学賞)『退廃姉妹』(2006年、伊藤整文学賞)『カオスの娘―シャーマン探偵ナルコ』(08年、芸術選奨文部科学大臣賞)『虚人の星』(16年、毎日出版文化賞)『君が異端だった頃』(20年、読売文学賞)など。