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昭和を代表する女性作家、有吉佐和子。数々のベストセラーを世に送り出したものの、文壇の主流からは「大衆文学」ととらえられ、十分な評価を得られなかったが、没後40年を迎えた今、再び注目が集まっている。時代を超えて読み継がれる背景には、彼女の作品に通底するユーモアとリアリティ、俯瞰する視点があった。
江戸時代の医家で繰り広げられる嫁姑争いを描いた『華岡青洲の妻』、経済成長期のさなかに高齢化の問題をあぶり出した『恍惚の人』、日常を生きる人々の機微を鮮やかに映し出した『青い壺』を題材に、「家」「老い」「幸せ」といった現代に共通するテーマを穿つ、女性たちの辛辣で、しなやかな語りを味わう。
チャンネル | 放送日 | 放送時間 |
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Eテレ(本) | 月曜 | 午後10:25~10:50 |
Eテレ(再) | 金曜 | 午後3:05~3:30 |
日本大学芸術学部教授。1972年埼玉県生まれ。文芸研究家。日本女子大学文学部を卒業後、日本大学大学院芸術学研究科博士後期課程修了。博士(芸術学)。2015年より現職。専門は宮沢賢治や、林芙美子など女性作家を中心とした日本近現代文学、日露文化交流を中心とした異文化交流。
著書に『女脳文学特講』(三省堂)、『林芙美子とインドネシア 作品と研究』(鳥影社)、『新書で入門 宮沢賢治のちから』(新潮新書)、『わたしの宮沢賢治 豊穣の人』(ソレイユ出版)、『別冊NHK100分de名著 集中講義 宮沢賢治 ほんとうの幸いを生きる』(NHK出版)などがある。