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かつては誤解に基づく激しい差別と偏見に晒されていたハンセン病。青年・北條民雄は、その病に罹患し、同病者だけが共同生活を送る療養所に入る。社会から隔絶された絶望的な状況の中で、北條が生きる希望を見出したのは「書く」ことを通してだった。書簡を通じて私淑した川端康成の支えもあり、芥川賞の候補にもなった代表作「いのちの初夜」。この作品を読んで衝撃を受け、大学で北條民雄について研究したという俳優・作家の中江有里さんを講師に迎え、現在のコロナ禍で改めて顕在化した差別や偏見というテーマについても考えながら、みずみずしくも巧みに練られた物語の中に、絶望の底にあってもなお折れない「生きる」意志を読みとく。
チャンネル | 放送日 | 放送時間 |
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Eテレ(本) | 月曜 | 午後10:25~10:50 |
Eテレ(再) | 火曜 | 午前5:30~5:55 |
Eテレ(再) | 月曜 | 午後1:05~1:30 |
俳優、作家、歌手。1973年大阪生まれ。89年芸能界にデビューし、数多くのTVドラマ、映画に出演。俳優業と並行して脚本の執筆を始め、2002年「納豆ウドン」で第23回「NHK大阪ラジオドラマ脚本懸賞」最高賞受賞。06年には第一作となる小説『結婚写真』を刊行し、小説、エッセイ、書評など文筆活動も積極的に行う。NHK-BS『週刊ブックレビュー』で長年司会を務めた。NHK朝の連続テレビ小説『走らんか!』ヒロイン、映画『学校』、『風の歌が聴きたい』などに出演。近著に『万葉と沙羅』(文藝春秋)、『残りものには、過去がある』(新潮文庫)、『水の月』(潮出版社)など。文化庁文化審議会委員。19年より歌手活動再開。