カートに追加されました
柳田国男、折口信夫と並ぶ民俗学の巨人・宮本常一。彼は、各地の歴史や文化、産業などの民俗学的調査を進めるなかで、自らの足で日本列島をすみずみまで歩き、人々から膨大な話を聞いた。それを通して触れた人々の生活意識や文化の奥深さ・多彩さを、既存の民俗学の方法を超えて、紀行、座談、聞き書き、随筆など様々な手法を用いて浮かび上がらせたのが『忘れられた日本人』だ。
伝統的な歴史叙述には描かれてこなかった無名の人々=「庶民」が育んできた“小さな歴史”をひもとくことで、いまなお私たちのうちに息づく文化の基層をたどる。同時に、そこに存在したユニークな「公共性」「民主主義」から、現代社会に通じるヒントを読みとく。
チャンネル | 放送日 | 放送時間 |
---|---|---|
Eテレ(本) | 月曜 | 午後10:25~10:50 |
Eテレ(再) | 金曜 | 午後3:05~3:30 |
民俗学者。1962年大阪府生まれ。近畿大学法学部卒業。災害伝承、民間信仰から流行現象まで幅広い領域に取り組む。著書に『柳田国男と今和次郎』『「日本残酷物語」を読む』(平凡社新書)、『災害と妖怪』『津波と観音』(亜紀書房)、『21世紀の民俗学』(KADOKAWA)、『天災と日本人』『廃仏毀釈』(ちくま新書)、『五輪と万博』『医療民俗学序説』(春秋社)、『今を生きる思想 宮本常一 歴史は庶民がつくる』(講談社現代新書)など多数。