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『二十億光年の孤独』での鮮烈なデビュー以来、昨年末に92歳で亡くなるまで、繊細な心理やことばあそびの面白さ、生きることの根源などをうたった多彩な詩を紡いだ詩人・谷川俊太郎。その詩は、作家や詩人、アーティストはもちろん、子どもから大人まで、現代に生きる多くの人に読み継がれ、親しまれている。なぜそのことばは人々の心を捉えて離さないのか。みずからも詩作や詩論を手掛け、谷川と交流のあった若松英輔氏を案内役に、谷川本人が選んで編んだ詩を、人生の軌跡とそのときの詩作への向き合い方に光を当てて読みとく。そして、詩を味わうとはどういうことか、私たちにとって「ことば」とは何なのか、その奥深い世界にふれる。
批評家、随筆家、詩人。1968年、新潟県生まれ。慶應義塾大学文学部仏文科卒業。2007年「越知保夫とその時代――求道の文学」にて第14回三田文学新人賞評論部門当選、2016年『叡智の哲学――小林秀雄と井筒俊彦』(慶應義塾大学出版会)にて第2回西脇順三郎学術賞受賞、2018年『詩集 見えない涙』(亜紀書房)にて第33回詩歌文学館賞詩部門受賞、『小林秀雄――美しい花』(文藝春秋)にて第16回角川財団学芸賞、2019年第16回蓮如賞受賞。その他の著書に『悲しみの秘儀』(文春文庫)、『種まく人』『詩集 美しいとき』『詩集 ことばのきせき』(亜紀書房)、『学びのきほん はじめての利他学』『学びのきほん 考える教室――大人のための哲学入門』『14歳の教室――どう読みどう生きるか』(NHK出版)など。